CMC Feb.18,2001



小端の仕上げや床面の押えなど、身近に使っているCMCですが、
その正体はいったい何なのでしょうか。

CMCとはカルボキシメチルセルロース(carboxymethyl cellulose)の略で、
またの名をセルロースグリコール酸(cellulose glycolate)といいます。

でも、普段目にしている白い粉末はCMCのナトリウム塩で
ナトリウムカルボキシメチルセルロース(sodium carboxymethyl cellulose)
つまりセルロースグリコール酸ナトリウム(sodium cellulose glycolate)です。
普通はナトリウム塩の形で作られるので、工業的にはCMCといえば
このナトリウムカルボキシメチルセルロースのことをさすことが多いようです。

親水性、水溶液の高粘性、皮膜形成能、無毒性、保護コロイド性、接着性などの性質があります。
CMCの糊液は熱や光の影響を受けにくく粘度の低下もありません。

この性質を利用して繊維用の糊、捺染糊、乳化塗料や接着剤、
それから合成洗剤の原料として利用されています。

食品添加物として2%以下の使用が認められていますので、
アイスクリームやジャムの安定剤としても使われています。

また、食べても腸で吸収されず膨張して粘っこいコロイド液になるので
常習性の便秘や手術の後の便秘の治療のための下剤として使用されたりもしています。




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