これは、脳ドックで悪性脳腫瘍と診断され、その後に高次脳機能障害を患ってしまった2007年7月から約10年間の私の記録である。 手術から自宅療養を経て、元の職場に復帰した。途中で3度ほど痙攣発作も経験したが、持前の明るさで何とか頑張っている。家庭・病院・職場をはじめとする地域社会での言語リハビリの甲斐あって、今ではこんな闘病記が書けるまでに回復した。 しかし今は、まだ失語症から完全には回復してなく、文章も1行書いては考え、また1行書いては考え、苦労して書いた。読みづらいところがあるかもしれないが、ご勘弁願いたい。 この闘病記が、不幸にして同病を患ってしまった患者の皆さん、そして全ての言語聴覚士の参考になることを祈ってやまない。 最初の2年間の回復度合いが記されている第11章までは書籍として出版するつもりで 2年後の時点でまとめて書いた。以後1年経過するごとに書き加えていくことにする。 |